2013年4月7日日曜日

『シュガー・ラッシュ』(2012):ディズニーの本気




シュガー・ラッシュ』(原題:Wreck-It Ralph)は、ゲームセンターのゲームの世界を舞台にしたディズニーアニメです。製作総指揮にディズニーそしてピクサー両方スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるジョン・ラセター、監督に大人気テレビアニメ『ザ・シンプソンズ』の製作に関わったこともあるリッチ・ムーアを迎えた意欲作です。

【あらすじ】
クラシックと化したゲーム機「フィックス・イット・フェリックス」で長年悪役を演じ続けるのに嫌気がさした“レック・イット”・ラルフは、ヒーローになりたくて掟を破って他のゲーム機の世界へ。ドタバタの末たどり着いたのは、お菓子の国が舞台のレースゲーム「シュガー・ラッシュ」。そこで同じようにのけ者扱いの女の子ヴァネロペと出会い、一緒にレースに参加することを目指すのですが…。

【オススメ度:★★★★☆】
あちこちに話の舞台が飛ぶ辺りは、注意欠陥・多動性障害 (ADHD) の傾向が強い子供が増えてそんな子供でも飽きないようにという配慮なのか、制作者側の現代っ子のイメージがそうなのか…といった印象も受けますが、全体としてはハラハラドキドキと展開の読めない見て損はない映画になっています。往年のゲームのキャラクターが随所に登場するのでゲーム世代の大人も楽しいです。

【注目ポイント:ディズニー映画の新境地】
この映画は、ディズニー傘下のピクサー・スタジオではなく、ディズニー・スタジオの映画です。(この違いを知っていると映画通として言えるかも?)

実は、ここ数年のディズニー配給映画で高収益を出しているのはピクサー・スタジオからの物。ディズニー・スタジオと言えばプリンセス物をずっと押していたのですが従順で無垢(無知)なプリンセス(女性)像は、現代には合わず、つぎ込んだお金に見合うような収益が出ていませんでした。

そんな中でディズニー・スタジオの看板を背負ってのこの映画は、ディズニーというブランドにとっては新境地の開拓と言えます。社会風刺と皮肉たっぷりのジョークが売りの「ザ・シンプソンズ」に関わった現代的なムーアを監督として使い、しかも、総指揮のラセターはピクサー作品で失敗知らず。その二人を使って、対象の親も子供もゲーム世代の家族相手にそのままゲームをテーマに映画を作ってしまう。もうなりふり構わずなディズニーの姿が見えませんか?

そんなディズニーの本気度が現れている所、ぜひ注目です!




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